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品質管理と品質保証の違いとは?QC・QAの仕事内容やISO 9001との関係を解説

品質管理と品質保証は、どちらも製品やサービスの品質を支える仕事ですが、目的や担当する範囲が異なります。品質管理は主に製造現場で検査や工程管理を行い、品質保証は企画から出荷後の顧客対応までを通して、品質への安心を支える仕組みを整える仕事です。
品質管理・品質保証エンジニアを目指す際は、QCとQAの違いだけでなく、それぞれの具体的な仕事内容や連携することの重要性を理解しておく必要があります。本記事では、品質の定義をはじめ、品質管理と品質保証の違い、具体的な仕事内容、ISO 9001との関係をわかりやすく解説します。
品質管理・品質保証エンジニアを目指している人は、ぜひ参考にしてください。

品質の定義とは

品質とは、商品やサービスが求められた条件を、どの程度満たしているかを示す考え方です。壊れにくさや使いやすさ、安全性、約束した性能などが品質に含まれます。作り手がよい商品だと判断するだけでは、十分とはいえません。実際に利用する顧客が安心して使える状態を整えることが重要です。
品質を考える際は、完成した商品だけでなく、次のような過程も確認します。

  • 材料をどのように選ぶか
  • どのような方法で作るか
  • どのような検査を行うか
  • 問題が起きた後にどう改善するか

品質管理と品質保証は、どちらも品質を守るための活動です。ただし、対象とする範囲や視点には違いがあります。品質管理では、製造途中や完成後の製品が基準を満たしているかを確認します。一方、品質保証では、顧客が安心して使える状態を生み出す仕組みまで整えなければなりません。
品質は、単に不良品ではない状態を指すものではありません。顧客の期待を満たし、安心して選んでもらえる状態を作ることまで含まれます。そのため、品質に関わる仕事では、製品の確認に加えて、同じ問題を繰り返さないための仕組みづくりも求められます。

品質管理(QC)と品質保証(QA)の違い

品質管理と品質保証は、どちらも製品やサービスの品質を守る仕事です。ただし、主な目的や確認する範囲が異なります。両者の違いは、次の視点から整理できます。

  • 品質管理:製品やサービスの品質を保つ
  • 品質保証:顧客に品質への安心を与える
  • 品質管理は作り手、品質保証は買い手の視点で考える

一般的に、品質管理はQC(Quality Control)、品質保証はQA(Quality Assurance)と呼ばれています。品質管理は、製品やサービスが基準どおりに作られているかを確認する活動です。一方、品質保証は、企画や設計から出荷後の対応までを対象とします。顧客が安心して使える仕組みを整えることが、品質保証の主な役割といえるでしょう。

品質管理:製品やサービスの品質を保つ

品質管理は、製品やサービスが決められた基準を満たしているかを確認し、品質を安定させる仕事です。製造現場では、原材料を受け入れる段階から確認を行います。製造途中の状態や出荷前の製品も検査し、基準に適合しているかを判断しなければなりません。
検査で問題が見つかった場合は、発生した原因を調べます。その結果を踏まえ、製造工程や作業方法の改善を現場へ促すことも業務の1つです。
品質管理が現場の状態を継続的に確認することで、不良品の発生を抑え、一定の品質を保ちやすくなります。以下の記事では、未経験から品質管理エンジニアへ転職可能かについて紹介しています。
関連記事:品質管理エンジニアは未経験でも転職できる?仕事内容や必要なスキル・知識を紹介

品質保証:顧客に品質への安心を与える

品質保証は、顧客が製品やサービスを安心して使えるように、品質を守る仕組みを整える仕事です。完成した製品だけを確認するわけではありません。企画や設計、調達、製造、出荷後の対応まで、幅広い範囲が対象です。品質保証では、決められたルールが守られているかを監査します。監査とは、業務が定められた方法で行われているかを確認する活動を指します。
問題が起きた場合は、原因を調査し、同じ不具合を防ぐための対策を講じなければなりません。品質を守る仕組みを整えることで、顧客の安心と信頼につなげられます。以下の記事では、未経験から品質保証エンジニアへ転職可能かについて紹介しています。
関連記事:品質保証エンジニアは未経験でも転職可能?必要なスキルや年収例を解説

品質管理は作り手、品質保証は買い手の視点で考える

品質管理と品質保証の大きな違いは、品質を見る視点にあります。品質管理は、主に作り手の視点から品質を確認する仕事です。決められた手順で作られているか、不良品が発生していないかを現場で確かめます。
一方、品質保証は、主に買い手の視点から品質を考えます。顧客が安心して使用できるか、問題が起きた際に適切な対応ができるかを確認する役割です。
品質管理で得られた現場の情報を、品質保証が仕組みの改善に活かすことも欠かせません。両方の視点を組み合わせることで、顧客から信頼される品質を維持しやすくなります。

品質管理と品質保証の具体的な仕事内容

品質管理と品質保証は、担当する場面や仕事内容が異なります。それぞれの主な仕事内容は、次のとおりです。

  • 品質管理の仕事内容|検査・工程管理・不良原因の分析
  • 品質保証の仕事内容|品質基準の整備・監査・顧客対応

両者がそれぞれの役割を果たすことで、製品やサービスの品質を安定させ、顧客の安心につなげられます

品質管理の仕事内容|検査・工程管理・不良原因の分析

品質管理の主な仕事は、製造現場で品質を確認し、安定した状態を保つことです。
具体的には、次の業務を担当します。

  • 原材料や製品が基準を満たしているか検査する
  • 製造工程を確認し、品質のばらつきを防ぐ
  • 不良が発生した原因を分析する
  • 製造工程や作業方法の改善を促す

原材料の受け入れから製造途中、出荷前まで、各段階で品質を確認します。不良が見つかった場合は、測定データや作業状況を調べ、再発防止につながる改善を進める仕事です。以下の記事では、品質管理エンジニアの現実や仕事内容について紹介しています。
関連記事:品質管理は本当に底辺なの?仕事内容・きつさ・やりがいを解説

品質保証の仕事内容|品質基準の整備・監査・顧客対応

品質保証の主な仕事は、顧客が安心して製品やサービスを使える仕組みを整えることです。
具体的には、次の業務を担当します。

  • 製品が満たすべき品質基準を整備する
  • 決められたルールが守られているか監査する
  • 出荷後に問題が起きた際の顧客対応を行う
  • 不具合の原因を調査し、再発防止策を検討する

企画や設計の段階から出荷後まで、幅広い工程に関わります。監査や顧客対応で得た情報をもとにルールを見直し、同じ不具合が起きにくい仕組みを整える仕事です。
以下の記事では、品質保証エンジニアの現実や仕事内容について紹介しています。
関連記事:品質保証は本当に負け組なのか?現実や理由・抜け出す方法を解説!

品質管理と品質保証が連携することが重要な理由

品質管理と品質保証は、それぞれが持つ情報を共有して連携することが重要です。
連携が求められる主な理由は、次のとおりです。

  • 顧客のクレームを製造工程の改善に反映できる
  • 不具合の原因究明から再発防止まで進められる
  • 作り手と買い手の両方の視点で品質を高められる

両者の情報をつなげることで、問題への一時的な対応だけで終わりません。同じ問題を繰り返さない仕組みを整え、継続的な品質改善へつなげられます。

顧客のクレームを製造工程の改善に反映できる

顧客から寄せられるクレームは、製品や製造工程を見直す重要な手がかりです。品質保証は、顧客から問題の内容を聞き取り、どの製品で何が起きたのかを整理します。その情報を品質管理へ共有することで、現場で詳しい調査を行えます。
品質管理は、対象となる製品の検査結果や作業手順を確認する役割です。製造工程に問題が見つかった場合は、必要な改善を現場へ促します。品質保証が受け取った顧客の声を、品質管理が現場の改善に反映する流れが欠かせません。クレーム対応だけで終わらせず、製品そのものの品質向上へつなげることが大切です。

不具合の原因究明から再発防止まで進められる

不具合が発生した場合は、原因を調べるだけでなく、同じ問題を防ぐところまで対応しなければなりません。品質管理は、測定データや製造工程の変化を調べる立場です。作業状況も確認し、現場で何が起きていたのかを明らかにします。
一方で品質保証は、品質管理が調べた結果をもとに再発防止策を検討する立場です。必要に応じて、手順書や運用ルールを見直し、現場への教育も行います。品質管理による原因究明と、品質保証による仕組みの改善を連携させることが重要です。一時的に不具合を直すだけでなく、再発しにくい状態を作れるようになります。

作り手と買い手の両方の視点で品質を高められる

品質を高めるには、作り手と買い手の両方の視点から問題を確認する必要があります。品質管理は、作り手の視点から製造工程を確認します。基準どおりに製品が作られているか、不良品が発生していないかを調べる仕事です。
品質保証は、買い手の視点から製品や仕組みを確認します。顧客が安心して使えるか、問題発生時に適切な対応ができるかを考えます。
現場の検査結果と顧客の声を組み合わせることで、より広い視点から改善できるでしょう。不良を減らすだけでなく、顧客から信頼される品質づくりにもつながります。

ISO 9001における品質管理と品質保証の関係

ISO 9001では、品質管理と品質保証を、会社全体で品質を守る活動の一部として捉えます。両者の関係を理解するポイントは、次のとおりです。

  • 品質管理と品質保証は品質マネジメントの一部である
  • ISO 9001では品質を継続的に改善する仕組みを整える
  • 記録や監査によって品質への信頼性を示す

ISO 9001は、品質を守るための国際的なルールです。完成した製品を最後に検査するだけではなく、計画や確認、改善をつなげることを重視しています。品質管理が現場の状態を確認し、品質保証がルールや仕組みを整えることで、品質の継続的な改善が可能になります。

参考:ISO 9001(品質)

品質管理と品質保証は品質マネジメントの一部である

品質管理と品質保証は、どちらも品質マネジメントを支える活動です。品質マネジメントとは、品質を安定して守るために、会社全体で計画や確認、改善を行う仕組みを指します。品質管理では、決められた基準に沿って製品が作られているかを現場で確認します。検査結果や製造工程を確認し、品質のばらつきや不良の発生を防ぐ役割です。
一方、品質保証では、品質基準や運用ルールが顧客の安心につながっているかを確認します。企画から出荷後の対応までを広く管理し、品質を支える仕組みを整えます。
両者が品質マネジメントの一部として機能することで、会社全体で安定した品質を維持しやすくなるでしょう。

ISO 9001では品質を継続的に改善する仕組みを整える

ISO 9001では、現在の品質を維持するだけでなく、継続的に改善する仕組みが重視されます。継続的な改善では、検査結果や監査結果を確認し、問題が発生した原因を調べます。そのうえで、製造方法や運用ルールを見直さなければなりません。
品質管理は、検査や工程管理を通じて、現場のデータを集めます。品質保証は、そのデータをもとに品質基準や仕組みを改善する役割を担います。現場の確認と仕組みの見直しを繰り返すことで、不具合が起こりにくい体制を整えられるでしょう。

記録や監査によって品質への信頼性を示す

ISO 9001では、品質を守る活動を記録し、監査で確認できる状態にすることが重要です。記録には、検査結果や問題が起きた際の対応内容などを残しましょう。後から内容を確認できるようにすることで、問題の原因や改善状況を把握しやすくなります。監査では、決められたルールどおりに業務が進められているかを確認しましょう。ルールと実際の運用に違いがあれば、必要な改善を行わなければなりません。
記録と監査を積み重ねることで、品質を守る仕組みが適切に運用されていることを示せます。顧客や取引先からの信頼を得るうえでも、重要な取り組みといえるでしょう。

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品質管理と品質保証は、どちらも製品やサービスの品質を支える重要な仕事です。ただし、品質管理は現場で品質を安定させる仕事であり、品質保証は顧客の安心を支える仕組みを整える仕事といえます。
自分が現場で製品の品質を確認したいのか、幅広い工程に関わって品質を支えたいのかを整理することが大切です。仕事内容や役割を比較すれば、自分に合う求人を見つけやすくなるでしょう。

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